体幹を鍛えれば歩けるようになりますか?

70代女性のAさん。長年続けていたパートを、病気のために辞めざるを得なくなり、今は病院通いの日々。 運動習慣はなく、買い物で少し歩く程度。 最近は、 ・歩くとすぐ疲れてしまう ・足の力が弱くなってきた ・ふらつきが増えてきた こうした変化に不安を感じ、YouTubeやテレビの健康番組を見るようになったそうです。 その中でよく耳にしたのが 「体幹を鍛えれば歩けるようになる」 という言葉。 Aさんは「私も体幹を鍛えれば歩けるようになるかもしれない」と思い、当店へ来店されました。 ■ 結論:体幹だけ鍛えても歩けるようにはなりません 最近は「体幹トレーニング=運動の基本」というイメージが広がっています。 もちろん体幹は大切です。しかし、歩くという動作の主役は“脚”です。 極論を言えば、 体幹だけ鍛えても、歩行は改善しません。 歩くためには、 ・脚の筋肉がしっかり働くこと ・股関節・膝・足首が十分に動くこと ・脚と体幹が連動して動くこと この3つが必要です。 体幹はあくまで「歩くための補助」。 土台となる脚が弱っている状態では、体幹トレーニングの効果は十分に発揮されません。 ■ Aさんの状態をチェックすると… 初回来店時、脚の状態を確認したところ、 ・下肢の筋肉の明らかな衰え ・関節の可動域が狭い ・歩行時のふらつき ・筋肉がうまく使えていない こうした特徴が見られました。 つまり、 体幹よりも先に「脚を動ける状態に戻すこと」が必要でした。 ■ まず行うべきは「脚の機能改善」 Aさんには、次のステップで進めることをご提案しました。 ① 脚の筋肉を動ける状態にする 硬くなった筋肉を緩め、血流を改善し、力を出せる状態に整えます。 ② 関節の可動域を広げる 股関節・膝・足首が十分に動くことで、歩行の安定性が大きく向上します。 ③ 連鎖運動(脚→骨盤→体幹のつながり)を回復 歩行は「脚だけ」「体幹だけ」ではなく、全身が連動して動く運動です。 まず脚を使えるようにし、その動きを体幹へつなげていきます。 ④ 体幹トレーニングを並行して実施 脚の動きが整ってきた段階で、体幹トレーニングを加えることで、歩行の安定性がさらに高まります。 ■ なぜ体幹だけでは歩けるようにならないのか(科学的根拠) 歩行は「下肢の筋力」「関節の可動域」「神経系の協調性」が大きく関わる複合運動です。 特に重要なのは以下の3つです。 ● ① 歩行の推進力は脚の筋肉が生み出す 大腿四頭筋・ハムストリングス・下腿筋群が弱ると、歩行速度が低下し、疲れやすくなります。 ● ② 体幹は“安定装置”であり“推進装置”ではない 体幹は姿勢を保つ役割が中心。 歩く力そのものは脚が担います。 ● ③ 高齢者の歩行低下の主因は「下肢筋力の低下」 多くの研究で、歩行速度の低下は下肢筋力の衰えと強く関連すると示されています。 つまり、 歩けるようになるための最優先は「脚の機能改善」なのです。 ■ Aさんのこれからの目標 Aさんはまだトレーニング開始前ですが、 脚の筋力低下があるため、まずは「動ける脚づくり」からスタートします。 ・脚の筋肉を使える状態に戻す ・関節の可動域を広げる ・歩行のふらつきを減らす ・その上で体幹トレーニングを加える この順番で進めることで、 「疲れにくく、安定して歩ける身体」へ近づいていきます。 ■ 体幹トレーニングは大切。でも順番が大事です 体幹トレーニングは決して悪いものではありません。 むしろ、歩行の安定性を高めるために必要です。 ただし、 脚が弱ったまま体幹だけ鍛えても、歩行は改善しません。 正しい順番で取り組めば、必ず身体は変わります。 ■ 同じ悩みをお持ちの方へ ・歩くと疲れやすい ・ふらつきが増えてきた ・足の力が弱くなった ・体幹を鍛えれば歩けると思っている ・何から始めればいいか分からない そんな方は、まず「脚の機能改善」から始めてみてください。 スポーツコンディショニングTABATAでは、 痛み改善 → 動き改善 → 歩行改善 の流れで、あなたの身体に合わせた最適な方法をご提案します。 ■ 予約・お問い合わせ スポーツコンディショニングTABATA 電話番号:0557-37-8020 伊東市桜が丘1-3-16(伊豆急行 南伊東駅前)
